試譯 | 正岡子規 牡丹句録
自知譯俳句無異對風取影水中撈月,但還是麤麤譯了一稿(也不知哪來的賊膽……)。盡量保留了原本的漢字表記。「哉」(かな)實在不好處理,姑且用「呵」字譯出。筆力不逮,辭不達意,舛誤之處,請各位多多批評指正。

子規没年(明治三十五年)八月一日至二十日所畫『草花帖』
牡丹句録
子規病中記
正岡子規
[下文乃前月子規子痼疾不平、病苦之中手記日記。卷頭有牡丹園與牡丹一朵,中村不折氏所繪。其牡丹赫赫奕奕,紅焉欲燃,子規子墨痕亦古雅瀟灑。讀到此處,追想當時,未嘗不轉覺悚然,然今揭載於誌,似笑昔日之夢,蓋天之幸耳*。碧梧桐附記。]
左の一篇は客月痼疾平かならざりし病苦の中、子規子の手記になりたる日記なり。巻頭に中村不折氏の牡丹園と一輪の牡丹との絵画あり。其牡丹赫奕として紅燃えんとするものあり、子規子の墨痕亦た古雅瀟洒たり。読み到りて当時を追想すれば転た悚然たらずんばあらず、然も今之を誌上に掲載して、昔日の夢を笑ふが如き、蓋し天の幸のみ。碧梧桐附記。)
(*按:明治三十二年五月,子規疾篤,病中三日作「牡丹句録」,大有絕筆之意。稿成,子規疾病漸瘳,「牡丹句録」亦於一個月後見載于『ホトトギス』六月二十日號,故云「然今揭載於誌,似笑昔日之夢,蓋天之幸耳」。(子規病歿於三年後的九月。)碧梧桐即子規高足河東碧梧桐。)
五月九日
頃來體溫不調,晝夜身在焦熱地獄。此日朝,把栗、鼠骨二子抱牡丹一鉢來。札上书云「薄冰」,淺紅而大。晚,虛子攜西洋料理至。晝夜二度服藥,發汗疲甚,不得安眠。
五月九日 頃来体温不調、昼夜焦熱地獄ニ在リ 此日朝把栗鼠骨二子牡丹の鉢をかゝへて来る 札に薄氷と書けり 薄紅にして大輪也 晩に虚子西洋料理を携へて到る 昼夜二度服薬 発汗疲労甚しく眠安からず
花朵
用薄紙包起
牡丹呵
薄様に花包みある牡丹哉
乘人力車而至
牡丹
搖曳著呵
人力に乗せて牡丹のゆるき哉
得著一鉢
盆栽的牡丹
這病呵
鉢植の牡丹もらひし病哉
一朵牡丹
灼灼然
病室中呵
一輪の牡丹かゝやく病間哉
疾篤
病榻邊的
牡丹呵
あらたまる病の床のほたん哉
政宗的
額書下方
牡丹鉢
政宗の額の下也牡たん鉢
披着簑笠的
老屋牡丹呵
蓑笠をかけし古家の牡丹哉
· 此夜始聞子規啼聲 ·
壁龕間
牡丹花暗
子規聲
此夜始めて時鳥を聴く
床の間の牡丹のやミや郭公
此日叔父來訪。
此日叔父来給ふ
五月十日
朝浣腸畢,小睡。病勢方稍佳。
五月十日 朝浣腸し了をはりて少し眠る 心地僅ニよし
· 余之病重往往在五月 ·
災厄之月
庭中盛放的
牡丹呵
余の重患ハいつも五月なれは
厄月の庭にさいたる牡丹哉
(按:參見子規『病牀六尺』:「それが続いて今年もやうやう五月といふ月に這入つて来た時に、五月といふ月は 君が病気のため厄月ではないかと或る友人に驚かされたけれど、否大丈夫である去年の五月は苦しめられて今年はひま年であるから、などとむしろ自分では気にかけないで居た。」
『俳諧大要』:「例へば牡丹を見る者、牡丹数輪の花を把り来ると、ただ一輪の牡丹を把り来るとを比較すれば、一輪牡丹の方花の大きなるやう感ずべし。これ花の特別に大なるに非ず、一輪なれば比較すべき者なきがためなり。あるいは庭園中の牡丹を詠ずると、場所を指定せずしてただ一株の牡丹をのみ詠ずるとを比較すれば、後者の方牡丹の大なるを感ず。これまた牡丹の大なるに非ず、比較すべき者なきがためなり。」)
苦痛難堪,思及此,不知苟延何為。將求死乎?將求死乎?思欲仰藥而死,比之今日之苦,我命毫不足惜。不如設死別之會,以為平生之盛事,亦饒有興味。試約定時日,告喻諸君,命參會者攜花果前來,以代馨香之奠。已而來者咸集,輒各誦死別之句。我則痛食佳果,以滿腹為期,徑於花果之山中飲藥而盡,恬然長眠,當是何等之樂。
あまりの苦しさを思ふに何んの為めにながらへてあるらん 死なんか/\ さらは薬を仰ひで死なんと思ふに今の苦しみにくらぶれバ我か命つゆ惜しからず いで一生の晴れに死別会と云ふを催ほすも興あらむ 試にいはゞ日を限りて誰彼に其の旨を通じ参会者には香奠の代りに花又は菓を携へ来ることを命じ やがて皆集りたる時各々死別の句をよみ我れは思ふまゝに菓したゝかに食ひ尽して腹に充つるを期とし其の儘花と菓の山の中に快く薬を飲んですや/\と永き眠りに就くは如何に嬉しかるべき
不如
食罷林檎
身死牡丹前
林檎食ふて牡丹の前に死なん哉
○
牡丹飄零
病榻的靜謐啊
牡丹散る病の床の静さよ
花落兩瓣
牡丹的模樣
就那麼變了
二片散て牡丹の形かハりけり
(按:可與蕪村「牡丹散って打ちかさなりぬ二三片」相參。蕪村此句,又可與竹奴「花二つ重り落ちて椿かな」相參,由是可知椿與牡丹之異同。)
朝,飄亭来,午後,左衛門来。不折夕来,表紙牡丹畫成。
飄亭朝来ル、左衛門午後来る 不折夕来、表紙牡丹ノ画成る
五月十一日
朝,羯翁、丁軒来。牡丹已於今朝零落畢盡。
五月十一日 朝羯翁丁軒来る 牡丹ハ今朝尽く散り居たり
牡丹散盡
此間唯餘
芭蕉像
牡丹散て芭蕉の像そ残りける
思欲藏一花瓣之大者,諸小兒來,已早早取去矣。
今日入夜,體熱三九度四分也,較前日為高。迄昨日,體熱日升二回,今日一回而復。
大なる花片一つ蔵めおかんと思ひしに子供来りて早く取去了んぬ
今日ハ夜ニ入リテ熱三九度四分也 一昨日より高けれどきのふマデ一日ニ二度ヅヽ、高マリシ熱、今日ハ一度ニ復シタリ
三日間
牡丹散盡
句録呵
三日にして牡丹散りたる句録かな
底本據青空文庫(『子規全集 第一二巻 随筆二』講談社 1975(昭和50)年10月)。
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