『天声人语』・神户制钢的“隐形知识”
半沢直樹シリーズで知られる作家池井戸潤さんには企業の不祥事に切り込む小説が多い。『七つの会議』は不正に手を染めたメーカーが舞台である。耐火性などのデータを捏造して鉄道用の座席を安く製造し、取引先に納入していた。
凭借半泽直树系列而出名的作家池井户润的小说里,有很多都是描写了企业的丑闻。在《七场会议》里,故事的舞台被设定为染指非法勾当的制造厂商。他们通过捏造耐火性等假的数据来制造廉价的列车用座位,然后交付给客户。
作中、不正をたくらむ人物がこう述べている。「商売なんてのはな、売ったもん勝ちだ……強度が落ちるといったところで、とんでもない大事故でも起きない限り、それが試される場面なんてないんだよ」
小说中,有个心术不正的人说道:"做生意这种事,只要东西卖出去就赢……就算是质量下降了,只要没发生重大的事故,怎么都能应付过去。"
完成した列車に乗る人など眼中にない台詞(せりふ)である。似たようなことを口走った者が、もしやこの会社にもいたか。神戸製鋼所で長年にわたり、アルミや鉄の強度を偽る不正が続いていた。
说这种话的人简直是不把乘客放在眼里。我记得有一家公司也有人说过类似的话。多年来,神户制钢厂一直在伪造铝,铁制品的强度数据。
「安全検査の結果が思わしくなく、うその数字を書いた」「検査していないのに数字を入れた」。やり口の単純さが闇の深さを物語るかのようだ。そのアルミや鉄は列車や車、航空機などで使われ外国企業にも納められている。不安と不信を輸出してしまった。
"安全检测结果不理想,于是就填写了虚假的数据","还未检测便填写数据"。这种马虎,随意的做法好似道出了黑幕之深。神户制钢所生产的铝、铁制品被应用于列车、汽车、飞机等领域,甚至还供应给国外企业。造假行为如同是在出口不安与不信。
ものづくりで使われる言葉に「暗黙知」がある。現場で身につくコツのようなもので、言葉にするのも難しい。そこに日本の製造業の強みがあるとされてきた。蔓延(まんえん)した不正が暗黙知の一つだったとは考えたくもない。
制造业用语中有个词叫“隐性知识(Tacit Knowledge)”,指的是在工作第一线掌握的,很难用语言描述的类似于窍门的知识。人们一致认为日本制造业的强项就在那些隐性知识上。我可不想将蔓延开的不正之风也当做一种隐性知识。
国際競争や納期に追われていたと報じられる。「誰にだって、苦しい事情ってのは存在するんだよ。だけど、そんなのは不正の理由にはならねえ」。小説で池井戸さんが主人公に語らせている。当然が当然でなくなる瞬間がこわい。
有报道称,造假行为是迫于国际竞争和交货期限。"谁都有不容易的地方。但是,不容易不能成为造假的借口"。池井户先生让小说主人公说出了这句话。那些造假企业的未来让人担心。
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